2020年から始まるプログラミング教育必修化、教育はどう変わる?

2017年に発表された新学習指導要領、2020年度からの小学校以上でのプログラミング教育の必修化が決定されました。
これにより、教育事情がどのように変わっていくのか、小学生以下のお子さんがいる親御さんは気になるところではありますね。

そこで、「プログラミング教育の必修化」が行われる事の経緯や理由、今後どう変わっていくか、周りの反応などを調べてみました。

スポンサーリンク

プログラミング教育必修化の背景

何故必要なのか?


必修化の背景には、様々な理由がありますが、その内の一つがIT人材の不足があります。
経済産業省が発表した調査結果によると、2020年には36.9万人、2030年には78.9万人のIT人材が不足すると予測されています。

既にIT系の仕事はどんどん増えていっていますが、さらに増えていくと予想される中、対応できるIT人材の数が追い付かないのが現状であり、予測です。

また、日本経済再生本部の「日本再興戦略2016」においても、IT人材の育成を徹底するため、学習指導要領の見直しを行う事が発表されています。

第4次産業革命の時代に向けて、一人一人の多様な能力を最大限に引き出し、異なる多様な知を結びつけながら新たな付加価値を生み出すことができる人材の育成が求められる。

そのためには、初等中等教育において、社会や世界の変化に対応した「社会に開かれた教育課程」を地域・社会と連携しながら実現し、「次世代の学校」に相応しい、アクティブ・ラーニングの視点による学習や、個々の学習ニーズに対応した教育を実現するとともに、必要な情報を活用して新たな価値を創造していくために必要となる情報活用能力の育成(プログラミングを含む)が必要である。

また、IT や外部人材の活用により多忙な雑務から教員を解放し、教員の負担軽減と授業に向き合う時間確保を図ることも重要である。

引用元:日本再興戦略2016

このプログラミング教育の必修化は、小学校だけではありません。
新しい学習指導要領では、小学校では2020年度から、中学校では2021年度から、高等学校では2022年度から行われる予定になっています。

国内のプログラミング教育現状

では、今現在(2018年)までのプログラミング教育は、どのような現状なのでしょうか。

小学校

今現在の小学校の情報教育では、プログラミング教育は実施されていません。

各教科等の指導に当たっては,児童がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段に慣れ親しみ,コンピュータで文字を入力するなどの基本的な操作や情報モラルを身に付け,適切に活用できるようにするための学習活動を充実するとともに,これらの情報手段に加え視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図ること。

引用元:小学校学習指導要領

このようにコンピュータの操作に関する事や基本的なリテラシーを学ぶための教育が行われている程度です。

中学校

中学校学習指導要領では、技術・家庭科の「情報とコンピュータ」という授業で、インターネットを活用する基礎やモラルについて学習していきます。

情報に関する基礎的・基本的な知識及び技術を習得させるとともに,情報に関する技術が社会や環境に果たす役割と影響について理解を深め,それらを適切に評価し活用する能力と態度を育成することをねらいとしている。

これらの内容を指導するに当たっては,情報に関する技術の進展が,社会生活や家庭生活を大きく変化させてきた状況とともに,情報に関する技術が多くの産業を支えていることについて理解させるよう配慮する。

また,情報活用能力を育成する観点から,小学校におけるコンピュータの基本的な操作や発達の段階に応じた情報モラルの学習状況を踏まえるとともに,他教科や道徳等における情報教育及び高等学校における情報関係の科目との連携・接続に配慮する。

加えて,ものづくりを支える能力を育成する観点から,実践的・体験的な学習活動を通して,情報を収集,判断,処理し,発信したり,プログラムにより機器等を制御したりする喜びを体験させるとともに,これらに関連した職業についての理解を深めることにも配慮する。

引用元:中学校学習指導要領

今現在のプログラミング教育は、「プログラムによる計測・制御」を学ぶために、コンピュータを利用した計測・制御の基礎と情報処理を、簡単なプログラミングから学んでいきます。

ただ、この「簡単なプログラミング」は、各学校・各教師の力量によるところが大きいのが現状です。

高等学校

高等学校では、「社会と情報」「情報の科学」の2つからの選択になっています。

「社会と情報」では、「そもそも情報とは?」から始まり、IT社会におけるコミュニケーションやIT技術の進歩や影響を学んでいきます。

「情報の科学」は、「情報社会の発展に主体的に寄与する能力と態度を育てる」を目標にしていて、プログラミング・データベース・モデル化・シミュレーションなどの内容を学んでいきます。

この2つからわかるように、「社会と情報」ではIT社会について、「情報の科学」ではプログラミング教育が受けられるようになっています。
ただ、「情報教育に関連する資料」から今現在の履修率は2割程度と低くなっています。

海外のプログラミング教育現状

では逆に、海外のプログラミング教育の現状はどうでしょうか。

アメリカ

2013年年末にオバマ前大統領がプログラミング教育の必要性を訴える動画が公開されたり、FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏がコメントした動画も公開されています。

2015年には、約211億円の市場規模にもなっている、短期集中型のプログラミングスクールが急激に増えているようです。

ただ、学校教育としては、Java・Visual Basic・C++を中心に教材は指導者に任されていて、州や学校によって指導・教育はバラバラなようです。
一部では、ハイスクールの卒業科目に含める動きもあるとか。

イギリス

イギリスでは、まずは指導者である先生へのプログラミング教育が2014年から始まっているようです。

その中でもイングランドは、アルゴリズム理解やプログラミング言語学習を取り入れた教科「Computing」を2014年から導入しており、初等および中等教育で必修科目になっています。
プログラミング言語は、遊び心があり学習用として使われている「Scratch」が採用されています。

この他、韓国では中学で必修、フィンランドでは小学校で必修など、近年プログラミング教育に力を入れています。

必修化に対する周囲の反応

では、2020年からプログラミング教育が必修化される事についての周囲の反応はどうでしょうか。


75%以上もの親御さんがプログラミング教育が始まる事を知らないようです。

プログラミング教育の必修化に賛成か反対かの統計は以下の通りです。

半数近くが賛成と回答されていますね。
賛成の理由は、「IT社会で必要とされるスキルが身に付くから」「職業選択の幅が広がるから」などなどの意見があるようです。

逆に反対・わからない、などの回答されている方は、どのような理由なのでしょうか。

・「プログラミングより学習すべき学問がある」
・「そもそも教師にどれだけのスキルがあり、教えられるか不安」
・「IT技術職に就職するか不明なのにプログラミングを学ぶ意味があるのかどうか」

などの意見が出ています。

私も現役のシステムエンジニアをしており、小学校の時からコンピュータを使う機会は多々ありましたが、「小学校からの教育は必要なのか?」という意見でした。
ただ、この意見はプログラミング教育必修化を調べていくと、必要に思えてきました。

「プログラミング教育」に対する勘違い?


実際、今回のプログラミング教育の必修化を調べていくと、いくつか認識が違っていた事が分かりました。

そもそも、IT技術職が使うような「プログラミング」に関する専門の教科が出来る訳ではありません。
そのため、「プログラミング教育の授業でプログラミング言語を覚える」という訳ではないんですね。

プログラミング教育の必修化に反対されている親御さんの中には、この認識違いからくる意見もあるかもしれません。
今のところ検討・予定されているプログラミング教育は、算数や理科などの教科の中で実施される事になります。

必修化の目的

では、プログラミング教育とは何なのか?
それは、「プログラミング的思考」を身に付ける事を目的としています。

近年、スマホは1人1台以上、パソコン・タブレットは一家に1台以上、なんてご家庭も多く、周りを見るとIT機器だらけな世の中ですので、確かにIT技術の恩恵を受けているのが現状です。
そのため、IT技術(プログラム)の詰まった箱(機器)は、不思議な箱ではなく、誰かがプログラミングを通して意図的に使えるようにしている事を認識・理解していく事が大事になってきます。

プログラミング的思考とは、以下の様に説明されています。

自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力。

引用元:文部科学省 プログラミング教育に関する資料

今までもこれからも、IT関連の職業に就く訳ではなくても、何かしらのIT技術を活用する事になっていきます。
単純なIT機器を使用していくだけではなく、プログラミング的思考により、論理的に物事を考えていく事が必要になっていきます。

今後のIT社会に適した能力・思考を育てるためにプログラミング教育の必修化は進められています。

最後に

プログラミング教育必修化は2020年度からですので、もうすぐです。
今現在のIT社会を考えると少し体制を整えるのが遅い気もします。

プログラミング的思考を育てるのは良い事だと思いますが、早めに学ばせたい・より専門の人に教わりたいと思われる方は、オンラインスクールで学ぶと言う手もあります。

以下は、小学生以上を対象に、プログラミング教育と共に必須になっている英語を楽しく学べるオンラインスクールになっています。
公式サイトを見ていただくとわかりますが、子供たちが楽しめるように色々なコースが設置されており、お子さんの興味によって選ぶ事も可能です。



興味のある方は、14日間の無料期間もありますので、一度お子さんと一緒に試してみてはいかがでしょうか。

にほんブログ村 IT技術ブログへ