IT系、特にシステム開発に関わっていると、「基本情報技術者(旧:第二種情報処理技術者試験)」は取っている、取っておきたい、という方は多いのではないでしょうか。
しかし、取りたい資格と役立つ資格は、実際には違っていたりしますね。
ITエンジニアでも資格は取っておくべきと言う人と、取らなくても問題ないと言う人に分かれます。
ただ、いまだに昇進や転職・就職の場面では、資格の有無が関わってくる事も確かです。
そこで、保有している資格と人気の資格、役立つ資格や稼げる資格などを調査してみました。
目次
保有しているIT系資格
順位 | 資格名 | 資格種類 |
---|---|---|
1位 | 基本情報技術者 | 国家資格 |
2位 | 応用情報技術者 | 国家資格 |
3位 | ネットワークスペシャリスト | 国家資格 |
4位 | 情報処理安全確保支援士 (登録情報セキュリティスペシャリスト) | 国家資格 |
5位 | プロジェクトマネージャ | 国家資格 |
6位 | 情報セキュリティマネジメント | 国家資格 |
7位 | ITIL系 (ITILファンデーション試験など) | 民間資格 |
8位 | データベーススペシャリスト | 国家資格 |
9位 | ITストラテジスト | 国家資格 |
10位 | Oracleデータベース系 (ORACLE MASTER/認定MySQLなど) | 民間資格 |
11位 | システム監査技術者 | 国家資格 |
12位 | システムアーキテクト | 国家資格 |
13位 | PMP (Project Management Professional) | 民間資格 |
14位 | ITサービスマネージャ | 国家資格 |
15位 | LPIC (Linux技術者認定試験) | 民間資格 |
16位 | CISCOルーティング&スイッチング分野 (CCNA/CCNPなど) | 民間資格 |
17位 | Microsoftサーバー分野 (Windows Serverなど) | 民間資格 |
18位 | ITコーディネータ | 民間資格 |
19位 | Oracle開発系 (認定Javaプログラマなど) | 民間資格 |
20位 | CISA (Certified Information Systems Auditor) | 民間資格 |
21位 | UML系 (UMTP認定試験/OMG認定など) | 民間資格 |
22位 | エンベデッドシステムスペシャリスト | 国家資格 |
23位 | 技術士 (情報工学部門) | 国家資格 |
24位 | AWS各種認定 (ソリューションアーキテクトなど) | 民間資格 |
見てみると、やはり基本情報技術者や応用情報技術者などIPA系の国家資格を保有している人が多く見られます。
民間資格だと、ITIL系やOracle系は昔から根強い人気がありますね。
ただ、保有者が多いからといって、それが昇進や転職・就職に役立つ訳ではありません。
実際に役に立ったIT系資格
引用元:ITPro
この表からも保有している資格と実際に役に立った資格が違う事がわかります。
(だから取らなくても良いと言う訳ではありませんが...)
スペシャリスト系や何かに特化した資格などは、実務で役に立っている方も多くいますので、自分の業務と照らし合わせて取得してみても良いかもしれません。
これから取りたいIT系資格
順位 | 資格名 | 資格種類 |
---|---|---|
1位 | 情報処理安全確保支援士 (登録情報セキュリティスペシャリスト) | 国家資格 |
2位 | ITストラテジスト | 国家資格 |
3位 | プロジェクトマネージャ | 国家資格 |
4位 | ネットワークスペシャリスト | 国家資格 |
5位 | システム監査技術者 | 国家資格 |
6位 | システムアーキテクト | 国家資格 |
7位 | データベーススペシャリスト | 国家資格 |
8位 | 情報セキュリティマネジメント | 国家資格 |
9位 | AWS各種認定 (ソリューションアーキテクトなど) | 民間資格 |
10位 | 技術士 (情報工学部門) | 国家資格 |
11位 | 応用情報技術者 | 国家資格 |
12位 | CISSP (Certified Information Systems Security Professional) | 民間資格 |
13位 | LPIC (Linux技術者認定試験) | 民間資格 |
14位 | ITサービスマネージャ | 国家資格 |
15位 | PMP (Project Management Professional) | 民間資格 |
16位 | Microsoftクラウド系 (Cloud Platformなど) | 民間資格 |
17位 | ITコーディネータ | 民間資格 |
18位 | Python3エンジニア認定試験 | 民間資格 |
19位 | CISCOルーティング&スイッチング分野 (CCNA/CCNPなど) | 民間資格 |
20位 | ITIL系 (ITILファンデーション試験など) | 民間資格 |
21位 | エンベデッドシステムスペシャリスト | 国家資格 |
22位 | BABOK系 (CCBA/CBAPなど) | 民間資格 |
23位 | HTML5プロフェッショナル認定試験 | 民間資格 |
24位 | 基本情報技術者 | 国家資格 |
25位 | Oracleデータベース系 (ORACLE MASTER/認定MySQLなど) | 民間資格 |
スペシャリスト系や何かに特化した資格などは、あいかわらず取りたい資格の上位を占めており、IPA系の資格も上位を占めています。
その中で出てきたのが、AWSをはじめとするクラウド系の資格やWebエンジニア系の資格が順位を上げています。
色々な資格がある中で、民間の開発言語系資格が取りたい資格一覧の中に入ってくるのは、注目度の高さがうかがえます。
逆にMicrosoft系の資格やOracle系の資格などは、根強い人気はまだあるものの、AWSなどのクラウド系が上がってきたせいか、取りたい人が少なくなっているようですね。
IT系資格の種類
IT系資格は、主に情報処理技術者試験を代表とする「国家資格」、OracleやCiscoに代表される「ベンダー資格」、この他民間が出している「民間資格」に分かれます。
※ある意味「ベンダー資格」と「民間資格」は同じです。
国家資格
国が認める資格で、経済産業省がITに関する知識・技能が一定水準以上である事を認めてくれる資格になります。
年間50万から60万人程度の人が受験しており、受験料も5,000円から10,000円程度とお財布にも優しい位になっています。
IT系の会社だと、入社後1~2年以内に取る事を義務付けているところもあるのではないでしょうか。
ベンダー資格
ベンダー資格は、企業が自社の製品に関する知識や技能が一定水準以上であることを認定してくれる資格になります。
OracleやCisco、Microsoftなどが出している資格がベンダー資格に当たります。
受験料は、それぞれ違いますが、10,000円から100,000円と様々で、有効期限があるものや別途講座を受講しないといけないものなどあります。
民間資格
IT系で言う民間資格は、ベンダー資格と同様に企業が出している資格ではありますが、特定の製品などに依存しない「ベンダーニュートラル」な資格の事になります。
有名なところだと、「ドットコムマスター」や「パソコンインストラクター認定試験」「Webデザイナー検定」などがあります。
世界で通用するIT系資格
さて、ここまでは日本国内の資格を取り上げましたが、おまけ情報として、世界ではどうなっているのでしょうか。
グローバル化が進んでいる事もあり、これからは世界共通基準で認定される資格が必要になるかもしれません。
順位 | 資格名 | 技術分野 |
---|---|---|
1位 | Certified in Risk and Information Systems Control (CRISC) | セキュリティ |
2位 | 公認情報セキュリティマネージャ (CISM) | セキュリティ |
3位 | AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイトレベル | クラウド/仮想化 |
4位 | 情報システムセキュリティプロフェッショナル認定 (CISSP) | セキュリティ |
5位 | プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル (PMP) | ビジネス |
6位 | 公認情報システム監査人 (CISA) | セキュリティ |
7位 | Citrix Certified Professional - Virtualization (CCP-V) | クラウド/仮想化 |
8位 | ITIL v3 Foundation | ビジネス |
9位 | VCP - Data Center Virtualization | クラウド/仮想化 |
10位 | Citrix Certified Associate - Networking(CCA-N) | ネットワーク |
11位 | MCSE - Server Infrastructure | OS/サーバー |
12位 | MSCA- Windows Server 2008 | OS/サーバー |
13位 | Citrix Certified Associate - Virtualization(CCA-V) | クラウド/仮想化 |
14位 | CCNP Routing & Switching | ビジネス |
15位 | MCSA - Windows Server 2012 | クラウド/仮想化 |
引用元:グローバルナレッジ
世界では、セキュリティとクラウド系の資格が多くランクインしており、高い需要があるようです。
これは、2016年のランキングでも変わらずセキュリティとクラウド系がランクインしています。
最後に
クラウド系の技術の向上やセキュリティ意識の向上など、時代の移り変わりと共に需要の高い資格は変わっていきます。
AWSを代表とするクラウド系のベンダー資格などは、これからどんどん実務をする上で役に立っていくのではないでしょうか。
ただ、昇進や転職・就職では、特定の分野に特化しないのであれば、国家資格を取った方が役に立つでしょう。
ベンダー資格よりは、資金的にも優しいですので。
あれもこれも、になってしまうと取るのも大変ですから、今の自分とこれからの自分を考えて資格を取っていく事をおすすめします。